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      2017/11/01

採用動画を作る時に気をつけるポイント(外注編)

 

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中小企業向けのコンサル、介護チェーンの立ち上げを経て、採用や企業ブランディング、戦略策定の支援をしています。最近はリファラル(縁故)採用や、採用に特化した動画制作、自社サイトからのダイレクトリクルーティングの支援などなど。面白いことしかしたくないアラフォーです。妻1、子供2、大阪在住。通年ダイエット中。

新卒など採用には動画を活用したほうが良い・・・

これから取り組もうという会社も含めて、この考え方に反対する採用担当は少ないと思います。けれども「さあ作るぞ」となった時に意外と悩んでしまいます。

どんなものどうやってを作れば良いんだろうか?

 

「オシャレでカッコイイもの?」
「会社の生の雰囲気を伝えるもの?」
「最新の技術など、あこがれを掻き立てるもの?」
「代表や役員の熱い想いを伝えるもの?」

 

いろんなサイトや他社のものをみても、切り口が全く違うんですよね。実際私が社員数700名超のベンチャー企業で採用責任者をしていたときも、頭を抱えました。

結局制作会社の方の意見を元に作成して、カッコイイものになりましたが、自分一人でだとどこまで形にできたのかわかりません。お願いした会社がわかっている、センスの良いところだったので、良かったのですが、YouTubeなどを見ていると、「これいつの時代の?」と思うような動画も流れていたり…

そんな私も作る側にまわることで、いろいろなことが見えてきました。そこで今回は採用のためには、どのように動画を制作すれば良いのかの考え方をご紹介したいと思います。

 

1、その採用動画に目的はあるか?

まず改めて採用動画を作る目的を整理したいと思います。これは簡単ですよね。「採用を成功させること」です。当たり前ですが、それさえ曖昧なオーダーが多いこと多いこと。具体的にどんなダメケースが多いかは、このあと説明しますが、まずは目的を深掘りしましょう。

採用を成功させると一言でいっても、具体的には採用の何を成功させるか、つまり現在の採用活動のどんな課題を解決するのかは各社に違うと思います。例えば、以前投稿した母集団形成に悩む人事担当者からすれば、まず第一には母集団形成を解決できればひとまず成功と言えそうです。

そうするとより多くの人に見てもらい、関心を持ってもらうことが重要。なので、TVCMのような広く認知を広げて興味をもたせるような内容にすべきです。(ただ、マーケティング費用も莫大になりますが、ここでは考えません)

また同じ母集団形成を狙うにしても、例えば「とにかくデキる営業が欲しい、それ以外はホントはいらないけど、入っても辞めてしまう。だからそれでもいいからまずはギラギラ光る人材を集めたい」と非常に尖った考え方をする企業様もおられます。

こういったケースの場合は、嫌いと好きがハッキリと分かれるようなエッジの効いた動画になるはずです。例えば仕事はメチャクチャ厳しいけど、収入が物凄いということを生々しく伝えるような内容とか。一時期流行ったヒルズ族のようなアピールを社長がするとか。

ちなみにテスラモーターズのイーロン・マスクは昔TVで彼女に数億する車をプレゼントするところを放映したそうです。採用目的かどうかは別にして、そういった世界に憧れる人を惹きつけたに違いありません。日本でもいろいろそういった方、いましたよね・・・(遠い目)

 

1)採用の課題を明確にする

そこでまず目的として、自社の採用課題を明確にすることを第一にしてはどうでしょうか。母集団形成なのか、面接ステップでの離脱防止なのか、入社意思決定のクロージング力UPなのか、内定辞退なのか。

 

動画はカッコイイし、福利厚生も最高だとアピールしているのに、実際に働いている先輩社員を見ているとどうも違和感がある、と感じればその動画は逆効果になりかねません。「なんか、怪しい」と。

だから、まず自社の課題を明確にすることが最初のステップになります。

 

2)その課題は動画で解決しやすいかどうか

明確になった課題に対して、動画が効果的に作用する場合とそうでない場合とが当然あります。先ほどの社内の雰囲気が悪いのを動画一本で何とかすることは難しいでしょう。逆に社員の満足度が高く、会社規模では大手にはかなわないけれども、働いている社員の皆さんはとてもやりがいをもっているような場合。

なかなか社外にアピールしにくいこういった実情を採用動画は打ち出していくことが可能です。引き出す作業が必要ではありますが、十分可能でかつ効果的です。弊社が取り組んでいる採用動画のVOICEサービスもここを得意としています。

おそらく社内外の盛り上がりから、「動画をしたほうがいいのでは?」という流れになるようなこともあるかと思いますが、少し立ち止まって考えるのとそうでないのとでは、後々大きな差になってきます。

ぜひこのタイミングで、自社の課題とそれを採用動画で解決できそうかどうかを考えてみて下さい。

 

2、ちゃんと考えずにやっちゃったダメな例

なんでココまで言うかというと、うちが携わる前に作った動画など、「やっちゃったね」と思うような事例をいくつも見てきたからです。代表的な”うまくいかなかった採用動画制作”を少しご紹介してみたいと思います。

 

1)目的がない(とりあえずカッコイイもの)

これは最近お聞きした例ですが、通信系の上場企業様の例です。若手の採用担当者様とお話をしていて、採用動画の話になりました。最近の動向などを質問されたので、お話すると。

「あーうちにもアリます。カッコよくてセンスよくて、誰も見ない採用動画」

詳しくうかがうと、上場後に当時の役員が知り合いの動画制作会社から勧められて、作ることになったものだそうです。拝見すると、たしかにセンスが良くて手も時間もかかっているように見えました。

通信系の企業様として最先端・パイオニアとして、日本の未来を作っていく!というイメージコンセプトだったそうです。

でも社内からは大不評だったそうです。上場したばかりということでも分かる通り、まだまだ競合の会社からすると企業規模は小さく、後発。ただそこに社員みんなが一丸となって努力して企業の成長を実現してきたのです。

パイオニアではなく後発。そしてセンスのよいオシャレな会社というよりも、エネルギーに溢れた体育会系の爽やかなイメージでした。社員の方からするとそれが良さなのに、そこには触れずに違ったアピールをしているという例です。

制作会社さんからすると、よりよいイメージと今の会社と繋がるギリギリのラインを目指されたのだと思いますが、ミスマッチでした。

また、役員から降りてきたということで予算も大きく付き、たかだか数分の動画に驚くような金額を支払ったとのこと。当時の採用担当者の方も何のために作ったのかわからないと言っていたそうです。

 

2)専門家をうまく使えない その1(素人ながら口を出す)

 

こちらは実際の制作プロセスでのヤッちゃった事例です。私がお聞きしたのは1年前の春に制作を始めたとのこと。採用に対して社内のホントのところを見せていきたい、ととても素晴らしい取り組みでした。

制作を請け負った企業も知り合いだったこともあり、その時はそれで終わったのですが、先日お話をうかがうと当時契約した採用動画がまだ完成していないとのこと。

とても規模の大きな会社で複数本制作をされていたのですが、それでもあまりにも期間がかかりすぎています。制作会社の方はとても素晴らしいサービスをしておられて、そんなことはありえないと思っていたのでお聞きしました。

すると、どうも採用担当者の方が当初のプロット・プランに加えて、制作途中の段階から、内容の変更を何度も行っているとのこと。

「ああ、このパターンか」と思いました。こういったことは実はとても多いんです。方針はともかく、具体的なカット割りや見せ方の工夫、尺など制作側はプロですので、様々なことを考えて制作します。

一方で見ている方は比較するものがない状態で、イメージで伝えてきます。

 

「もうちょっと、グーッと来る感じで・・・」
「ここでもっと爽やかな感じにして欲しい」
「ここはもっと寄った方がいいんじゃないの?」

 

これ、制作する方も結構テンション落ちるパターンなんですよね。キチンとした会社を選んでおけば、皆さんプロなので、シッカリとしたものを仕上げてくれます。つまり信用するということも発注側として意識するとすごく良いものがデキるのですが。。。

結局、先日やっと納品できたとのことで、制作会社の方はホッとしておられましたが、「もうあそこの仕事は受けたくない」と仰っていました。

 

3)専門家をうまく使えない その2(出さないといけない口を出さない)

 

先ほどの例が口を出しすぎた失敗事例なら、今度は出さなかった失敗事例です。ある会社が採用動画制作の受注を受けた時に、社長からは明確にどんなものにして欲しいのか、最初にアナウンスがあったそうです。

しかしその後は社長とはやり取りがなく、まだ採用担当者の方が社長の意向を聞いて窓口に。できる制作の人ほど、途中での調整は注意しておこないます。発注者側の意向とずれていないか、出来上がった後に大幅な修正が入らないか。その制作会社もタイミングを見て意向を確認したそうなのですが、採用担当者の方はまだ入社2年目ほどの新卒で意見と言えるほどのものはなかったそうです。

なので、社長から言われたことを繰り返すばかりで制作側が欲しい意見・意向は出てこない。仕方が無いので社長との面談を希望するものの、社内での決定権もない様子で、「社長には見てもらってます」と実際に社長に意向を確認する機会は訪れないまま制作のステップが進んでいきました。

結局完成して納品した後にクレームになり先方にお伺いすると、社長や役員陣からは細かい指摘をその採用担当者の方にしていたそうです。特に社長の想いや今後のビジョンなど伝えたい想いがあったからこそ、色々と指摘はしていたそうです。けれども、その想いを汲み取ってフィードバックがなされず、結果的にズレが修正されないまま納品となってしまったということでした。

技術的なことなど、専門家として尊重してもらいたい点はあるものの、会社や社長の想いなどは、決して外部の人間には決めることができない要素です。だからこそそういった点にズレがあった場合には、制作会社・発注者それぞれが意見をすりあわせて修正することが必要になるのですが。。。

この3つの例のように、映像作品などは別にして採用動画に関しては、上手くいかない例はほとんどの場合は人間によるものです。ちょっと気をつけたり、お互いに尊重しあっていいたいことを言い合える環境をいかに築くのかによって改善できるというのが私の意見です。

ではそれらを踏まえてどのようにすれば、自社の課題を解決するような採用動画を制作できるのでしょうか。

3、採用動画もプランニングで

ここまで見てきた内容を整理することだけでも実はかなりレベルの高い採用動画を作ることができます。

ポイントは

 

① 課題と目的とハッキリと決める

② 制作会社と会社側ですり合わせを行う

③ 意思決定権を持つ人間と調整を行う場を複数回持つ

④ できればこれらを書面で残す

 

です。

例えばフォーマットを作るなら、このようなものを用意してお互いの議論の前提としてはどうでしょうか?

 

 

大手の広告代理店などでは、企画の段階から丁寧な資料を用意し、当たり前に行われています。しかし規模が小さくなると、このような当たり前かつ重要なことは見過ごされます。

これは制作会社側も反省をすべき点で、簡単なフォーマットでもいいので用意をしておくと、製作途中の段階で微修正をしていくことができます。皆さんの会社でも動画制作を外注される際には、簡単でいいのでどういったものを作るべきかというプランを示してもらうように依頼してみて下さい。

 

  • 普段からそういったものは作っていない
  • イメージ先行で具体的なプランがない
  • 発注者側がイメージをもっておくべき(つまり制作側が考えるものではない)

 

という返答であれば、ちょっと考えたほうが良いかもしれません。センスのよい動画作品を作ることはデキるかもしれませんが、会社の採用活動の課題を解決するツールを作るノウハウはないかもしれないからです。

ちなみにフォーマットは最初にキチンと用意しておくと社内稟議などの資料としても使えるので楽です。

4、最後に

どのように採用動画を作ればいいか、発注すればいいかというポイントを見てきました。最後に書いたプランを出してもらうということに関して、個人で運営している制作会社さんなどは嫌がるかもしれません。

その気持ちもわかります。というのは先に触れた会社・社長の想いと製作側の技術・ノウハウのバランスで採用動画は制作されますので、一方的にプランを明示するのは難しいからです。そういったノウハウをもっていない制作会社さんも多数あることも覚えておいて下さい。

だからこそなおさら「採用動画も動画の一種なので、専門家に任せておけばいい」という考え方ではマズイということはご理解いただけると思います。せっかくの会社の想いを形にし、将来の幹部候補を採用するための採用動画です。ぜひこういったポイントを踏まえて強力なツールとして制作を考えてみてはいかがでしょうか。

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