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      2017/12/02

採用担当者が縁故採用を導入すべき3つの理由

 

この記事を書いている人 - WRITER -
中小企業向けのコンサル、介護チェーンの立ち上げを経て、採用や企業ブランディング、戦略策定の支援をしています。最近はリファラル(縁故)採用や、採用に特化した動画制作、自社サイトからのダイレクトリクルーティングの支援などなど。面白いことしかしたくないアラフォーです。妻1、子供2、大阪在住。通年ダイエット中。

前回のエントリーで企業における人材採用の状況を整理しました。
(前回のエントリーはこちら→採用担当者が縁故採用を導入すべき3つの環境変化

そこでのまとめは以下の通りです。

①これから、働く人材(生産人口)の数は激減
②そして採用した人材は簡単に辞める
③結果、採用(定着)コストは激増し、それでも採用できない

私はこれら企業課題に対して、縁故採用の導入を通じ、社員が自然と集まる会社を作ることで解決できると考えています。

縁故採用という言葉自体も少しわかりにくいので、まずはここから説明を始めてみたいと思います。 なぜ縁故採用が企業の採用難を解決する方法になりえるのか?

縁故採用の定義は「企業が持つ人的・物的ネットワークを介して、企業の人材採用に応募が発生させること」としています。

 

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この人的・物的ネットワークを介してという点がポイントで、既に会社が保有しているネットワークを介することで、 一定のフィルター効果や、一般的に採用が困難と言われるような、専門職や地方での採用においてもメリットが出てきます。 この点をもう少し詳しくお話したいと思います。

なぜ縁故採用が企業の採用難を解決する方法になりえるのか?

1.一般採用が難しい特定の人材にリーチしやすい

私が以前経営に携わっていた、介護(特にリハビリに特化した)業界では、看護師やリハビリ職と呼ばれる理学療法士、作業療法士といった 国家資格を保有した人材を確保することが非常に重要でした。

しかし、こういった人材は実際には、一般の求人媒体や折込媒体では採用が困難です。 いわゆる専門職のため、優秀な人であればあるほど、養成校(専門学校や大学)の先輩や、職場の上司・先輩からの紹介で次の職場を得る事ができます。 その為、本来最も求められるような人材は、一般の求人市場に出てこないのです。 (このあたりは過去のエントリーも参考になると思います→こちら)

そのため、効果も出ないマス施策をしても仕方がないので、人材紹介などを使うのですが、彼らも莫大な求職者を抱えているかと言えば そうでもありません。常に求職者を多大な広告費を使い集めることになります。 そのお金はどこから出るかと言えば、人材紹介を依頼する求人企業ですね。

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もしここで、人材紹介会社を介さずに、そういった人材にリーチできたらどうでしょうか? これが縁故採用の根本的な考え方です。 上記のような専門資格を保有している人材は確かに絶対数は少ないものの、皆さんも身内や友人に看護師の資格を持つ人をひとりやふたりはご存知でないでしょうか?

 

ちなみに、看護師で就業している方の数は約160万人といわれますが、これ以外に仕事についていない潜在看護職員は71万人もいるそうです(平成26年 第1回看護職員需給見通し検討会より

つまり、今働いている看護師の方の半分に相当する人材が、皆さんの周りにいるはずなのです。実際、私も仕事以外の友人で2〜3名はそういった知人がいます。こういった方も含めて、実は看護師でなかったとしても看護師やそれらの専門資格を有した知人は意外といるものです。 ましてや、同じ業界に属していれば、前職や仕事の知人など、いないほうがおかしくなります。 さらに、理学療法士や作業療法士、看護師などの専門職の方は同様の職種の方に、勉強会研修などで頻繁に会う機会があります。 つまり更にリーチする可能性が高くなるわけです。

これはたとえば、医師やプログラマーなど、一定の資格・スキルが求められる職種で、フリーでも仕事になりやすい職種の方には同様に当てはまります。 特に日本では他の国に比較して国固有の資格が多いので、そのつながりは辿りやすくなります。

更に、専門資格・職種以外でも採用困難なケースがあります。
それが地域性です。

例えば、いわゆる地方都市は、経済の影響を受けやすく特に若い人材は、都心部に出ていきやすくなります。

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出典:総務省 まちひとしごと創生会議第1回参考資料1-7①

こういった地域ではやはり人材の採用は困難を極めます。 例えば私が以前うかがったケースですが、地方の温泉街の旅館のオーナーさんが仰っておられました。こういった地域では、そもそも人がいない上に 媒体に求人を出すのが全て同じ業態の温泉旅館などで、差のつけようが無いと仰っておられました。

しかしながら、今そのときに雇用している人はいるわけです。 そして、少なくともその方の友人知人はその地域に住んでいる可能性が高いわけです。

確かに折込をしても、そういった方にダイレクトにリーチできるかどうかはわかりませんし、 WEB媒体もどこまでリーチしているか、という母数の部分には若干の曖昧さが残ります。 けれども、現在雇用している人の友人知人であれば、リーチできるわけです。 ここを利用しない手はありません。

 

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多くの中小企業の経営者が、社員の雇用を守ろうとし、 また、社員の生活水準を少しでも良くしようと頑張っておられます。 それを社員の方が知っている場合もそうでない場合もありますが、 そういったこれまでの努力が縁故採用という採用チャネルを丁寧に定着させることで 活かすことが出来るのです。 逆に言えば、99%の企業がそういった過去の努力や 誠実な会社の姿勢を活かせていません。 非常にもったい無いと思います。

 

2.入社する人材も会社もハッピーな採用ができる可能性が高い

次のメリットとして、縁故採用ならば、 人材も会社側もお互いの人物像や能力(資格を含む)に対して、面接前に担保することができます。

会社側から見れば、既に社員として働いている人からの紹介であるため (その人材が人間として信頼できる前提ですが) その友人である応募人材も一定の評価ができる人物のはずです。 わたしは専門職などの場合も、能力や経験以上に、人間性やコミュニケーション能力が 重要だと考えています。だからこそ、信頼できる社員からの紹介というのは 一般的な媒体での応募に比べて、人材の質の担保能力が高いといえます。

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もちろん応募があったからと言って、全て採用するわけにはいかないので、 弊社で支援する場合は、どういった人材を採用したいか、によって、縁故採用の導入方法を 相談させて頂き、その企業の人的ネットワークを最大限活用し、効果を最大化するように ご支援させていただきます。

次に人材側ですが、これまでの求人や採用活動は「入ってみないとわからない」という 言葉に表現されるように、応募者にとって見ても非常に不安なものでした。 新卒採用などの場合は、事前に幾つもの会社を見聞きし、できるだけそのギャップが生まれないように することもできますが、まだまだ一部であり、中途採用であれば、なおさらです。

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会社もすぐ辞めてしまう人間を採用するのは、採用コスト以上に受け入れるための 事務コストや現場での受け入れの手間等、採用広告費以上に様々なコストがかかりますが、 これは応募する側も同じです。 一度応募して、合わないから辞めるという判断は、本人も内面的に大きなダメージを受けます。 ましてや正社員の場合は履歴書にも残り、キャリアとしても傷がつきます。これをできるだけ避けるべきだと思いますが、 「入ってみなければわからない」という言葉はそれが実現できていないことを表しています。

しかし、既にそこで働いている社員からの紹介であれば、良い面も悪い面も生の声を聞くことができ、 より覚悟と納得の上、入社することができます。 そのため、縁故採用の場合は定着率も上がります。これは企業側にもメリットになるので、縁故採用は本当の意味で会社・人材双方にとってハッピーになれる可能性が高いのです。

 

3.社員の本当のES・満足度(=tES)がわかる

ついつい縁故と書くと、「コネ」というイメージが強くなります。 しかし、先にも書きましたが、わたしはもっと広い意味で、その会社やスタッフ、あるいはお店に商品と 何かしらの関係があることで、人材募集に対して、応募が生まれ、結果会社も人材もハッピーになれる雇用が生まれることと考えています。

そのため、例えば、わたしが支援している会社では、整骨院に通われていた患者さんが、その整骨院で募集があることを知り、 娘さんに話したことで、その娘さんが応募してくるといったことも生まれました。

もし会社がそれまでお客様や従業員や地域に対して、真面目にサービスを提供していれば、その会社のことをよく思っている人は 一定数いるわけで、そこから何かしらの形で、縁故採用が生まれるというわけです。 逆に社員からも「うちの会社は友人には紹介できない」とか、お客様から「あの会社で働くのは楽しくなさそう」といった評価を 得ている会社は、知っている人であればあるほど、避けたくなる会社ということです。

これは、今の段階では表面化しませんが、今後採用がさらに難しい局面になると、影響は大きくなります。 採用が難しいからと言って、会社が大幅に人件費に手を付けることはできません。 それは各社同じ状況なわけですから、給与や待遇以外で、会社のことをよく思ってもらえるようにアピールをすることになります。 (新卒採用などは今でもこの傾向が顕著ですね)

ところが上記のように、会社のことを知っていれば知っているほど、勧めたくない会社であれば、 どれほど、広告費をかけて応募を募っても、採用に繋がりにくくなるか、採用してもすぐに辞めていくことになります。 ITにより情報の取得コストが下がった今、企業名を入れるだけで、google には検索候補が出てきます。

 

 ↑最近は簡単に会社の評判を収集できる

 

つまり、日々の積み重ねで、地域の方やお客様から評判の良い会社にはさらによい人材が集まるという好循環が起こるわけです。

数十年前にES(enproyee sutisfuction 従業員満足)という言葉が、アメリカで生まれ、今では一般的な用語になって来ています。 また、このESが高い企業であればあるほど、企業業績にも好影響を及ぼすということは既に様々な研究がなされています。

 

2010働きがいのある会社ポートフォリオのリターン(2010年3月~2012年3月)

 

出典:リクルートマネジメントソリューションズ 2012年5月23日『「働きがい」は業績に関係するのか 
2012年「働きがいのある会社」ランキング上位企業の株価パフォーマンス』 

 

やりがいのある企業を評価する会社などもあるので、そういった面でもESを計ることが出来ると言われています。 しかし、わたしはこのESというものに、いくつかの課題があると思っています。

それは、
①一般的な評価ツールはマネジメントツールとは言えない
②アンケートでは、本当の意味での満足度を測れていない
です。

「①一般的な評価ツールはマネジメントツールとは言えない 」については、前出の 企業ランキングを見てもらえるとわかりやすいと思います。

私も以前所属していたコンサルティングの会社で、この調査をし ランキング上位に評価されていましたが、ではその結果が実際にどのように企業経営に活かされていたというとよくわかりません。 人材採用時の広告としての目的と、社内に向けた目標指標といった形で、会社がその社員の内面を測り、組織風土や マネジメントの課題を分析・改善するツールとしては、評価スパンが長すぎます。1年に1回ではイベント程度にしかなりません。 また、業種も業界も違う他社との比較でポジションを計るため、これが本当に客観的なデータと言えるかも疑問です。

「②アンケートでは、本当の意味での満足度を測れていない」に関しては、 わたしの性格が悪いだけかもしれませんが、会社でESアンケートを行うと言われ、果たして、どこまで本音で社員が答えるのか?という 疑問が残ります。 たとえ無記名であったとしても、今の上司との関係や、会社の福利厚生・評価など様々な要因がある中で、客観的かつ公平に会社を評価 できるとは思えないのです。だからこそ、他の会社との比較として大量のデータをみて統計として扱うということなのかもしれませんが、そのために 多大な費用を計上するのはナンセンスでしょう。

これに対しても実は縁故採用は解決策になりえます。

それは多少観念的な言い方ですが、 「(自社を)いい会社だと思っていたら、友人を誘う(紹介する)し、そうでなければ、いくら上司から言われても紹介などできない」 という言葉で説明できると思います。

実際に、同じタイミングで双方、会社が自社の社員に対しては『ESは悪くない』と言い切った会社に 縁故採用導入の支援をさせて頂いたときには、紹介発生の数値に10倍以上の差が出ました。 つまり、採用担当者やマネジメント側は、ESは低くないはずと考えていても、 社員からすると、「自分の友人を紹介するほどまでは高くない」ということだったのです。

その会社の採用担当者は大変素晴らしい人で、「このタイミングで現実を知れてよかった」と仰ってくださいました。 弊社の縁故採用支援のeYenは、紹介発生の前段階から数値を計測することが出来るので、これらのステップのどこに 問題があるのか、どこを改善すれば、紹介が発生するのかということを分析しつつ、改善の一手を打つことができます。 実際その企業では、マネジメント側の指示に対して、 現場サイドでは実際には動いていないという指示命令系統にも課題があるとわかりました。 そんなありえないことも、経営者側の見えないところで起こっているのです。 これを把握する事ができたからこそ、次に進めるということで、様々な改善案が実行され始めています。

このように、縁故採用という一種非常にプライベートな部分のネットワークの活用を社員に依頼するということで、 それまで築き上げてきた社員との関係や、社員が本当のところは会社をどう思っているのかを浮き彫りにすることができます。 しかもこれは調査のための調査でなく、採用広告という側面も持つため、短いスパンで改善のPDCAを回すことができます。

3ヶ月前と比べて縁故での紹介率が、◯◯ポイント上がったとなれば、それは会社に対する社員の評価に変化があったと言えるのです。 わたしどもでは、これらの「社員のホンネの従業員満足度」を“tES”(真のES、treal-ES)と呼んでいます。

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今後生産人口が減り、採用競争が激化する一方で、採用広告費を無制限に高めるわけにはいかなくなると、 このtESが非常に重要になってくると確信しています。

まとめ(なぜ縁故採用が企業の採用難を解決する方法になりえるのか?)

1.一般採用が難しい特定の人材にリーチしやすい
2.入社する人材も会社もハッピーな採用ができる可能性が高い
3.社員の本当のES・満足度(=tES)がわかる

以上のように、継続的な成長を目指す企業にとって、そして従業員を貴重な資産として考える企業にとっては 縁故採用は通常の採用媒体以上の非常に価値の高い採用手法となり得るといえます。

弊社では、こういった考えに共感いただける企業の状況に合わせて適切な縁故採用の導入支援を eYenという名称で提供しています。 もしこれからの人材採用や定着、企業文化の改善に不安を感じの方は一度ご検討されてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

 

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